子供の頃、両親が買ってくれた本に〝世界の逸話”がありました。
その一つの逸話に・・・。
昆虫学者のファーブルのポケットがいつも膨れているので、これを怪しんだ警官が身体検査したところポケットには”割れたガラスの破片”がたくさん入っていたそうです。
立場上、性悪説で任務をまっとうしようとするお巡りさんですが、昆虫を観察するため地面に顔を押し付ける生物学者は、「裸足で歩き回る子供がケガをしないようにガラスの破片を拾う」等々、といった全く違った価値観で行動する人たちの話が掲載された本です。
・・・
次はタイトルの「<御嶽山噴火>誰かが子供を守ろうとしたか?着せたジャケット着て11歳無言の帰宅」に関係する呟きです。
~レマルク著:西部戦線異状なし~
<この本にも人間愛が書かれている>
第一次世界大戦の西部戦線での逸話です。
敵弾に倒れ意重傷を負って戦場に放置されたドイツ兵が、意識を取り戻すと体にフランス軍の軍服の上着がかけられていた。
見渡すと、その傍に倒れていたフランス兵の死体があり、その兵士のものであった。フランス兵士も敵弾に倒れ、自分はもう助からないと判断し、敵であるドイツ兵に軍服を被せたという逸話です。
先日の御巣鷹山の火山噴火で家族と離れ離れになっててしまった子供を何とか助けようとしたフランス兵のような<誰か>いたようです。
哭くようなうつくしい話です。とかく犯罪とか謀略のようなブラック記事ばかりが報道するマスコミ社会ですが、3.11でも語られてきたように、勇気ある良い人たちの存在が社会を守っているのだと痛感しました。
~家族と一緒に登山し、爆発で離れ離れ、長山照利さんだけが生還できなかった~
<産経新聞 2014.10.4>
~この中の遭難者の誰かが〝長山照利さん”を助けようとした~
◎ <御嶽山噴火>誰が貸した?ジャケット着た11歳無言の帰宅
毎日新聞 2014.10.05 22:49
毎日新聞 2014.10.05 22:49
自宅に運ばれる長山照利さんのひつぎ
=愛知県豊田市平和町で2014年10月5日午後0時44分、
井口慎太郎撮影(一部画像を処理しています)
戦後最悪の火山災害となった御嶽山(おんたけさん、長野・岐阜県境、3067メートル)の噴火で、長野県警は4日の捜索で新たに発見した4人全員の死亡と身元を確認し、死者は計51人となった。4人は噴石直撃などによる「損傷死」で、いずれも県が安否不明者として把握していた。
【写真・動画】捜索を終え、火山灰まみれの消防隊員の靴
4日に死亡が確認された愛知県豊田市立平和小5年の長山照利(あかり)さん(11)の遺体が5日昼過ぎ、1週間ぶりに同市平和町の自宅に帰った。
登山グループの関係者によると、長山さんは同県知立(ちりゅう)市の県立安城南高3年、伊藤琴美さん(18)=死亡を確認=らと先頭を歩き、先に山頂に到着した。伊藤さんはスマートフォンで長山さんとのツーショットの写真を撮影、長山さんの家族に送信した。背負っていたピンクのリュックサックも、山頂付近で見つかっていた。遺体は、誰かに借りたとみられる男物の水色のジャケットを身につけていた。
長山さんの父(44)はグループを通じ4日夜、「(ジャケットを)親切に貸してくださった方にお礼を言いたい。照利を見つけ出してくださったことに、心から感謝申し上げます。本当にほっとしたというのが、正直な気持ちです」との心情を明らかにした。
同じマンションに住む女性会社員(35)によると、初めて会った頃は恥ずかしがっていた長山さんが、次第に「こんにちは」と声を掛けてくれるようになり、最近では小学校でクラブ活動をしていた「バスケットボールが楽しい」と話していたという。弟の自転車の練習を手伝っている姿も見かけた。女性は「お母さんの気持ちを考えるとやりきれない」と目に涙をためながら話した。
長山さんの自宅はマンション5階。平和小の教諭や知人約10人が、花を乗せたひつぎを支えて階段を上った。夜は家族全員で過ごすという。【中島幸男、岡大介、金寿英、井口慎太郎】
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最終更新:10月5日(日)23時26分
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